メンバー・研究テーマ
研究課題
現在、研究室で進めている研究テーマを次に示します。
リチウム、水素、プロトン、酸素というイオン導電種を中心として、固体化学と電気化学の境界領域で独自の研究領域を拓く努力しています。
教育機関としての大学の研究ですから、基本的には研究テーマはすべてオープンにしようとしています。しかし、研究テーマがあまりに意欲的すぎて(?)表に 出すのが恥ずかしいとか、まだ成果が出ていないとか、試行錯誤を繰り返しているとかで、歯切れの悪いところもあります。研究テーマを見て頂ければ、我々の 研究チームがどのような方向に向かっているのか、おぼろげながらわかって頂けると思います。
1. 無機固体材料の合成および構造と物性の開拓
- 様々な合成条件での物質合成: 固相および液相合成法、超高圧合成、PLD薄膜作製、真空シーリング
- 中性子線、放射光による構造解析
- イオン導電特性、電荷交換反応の解明
- イオンー電荷交換反応特性、燃料電池への展開
- 三角格子、パイロクロア格子、カゴメ格子のフラストレーション磁性
- 主な物質系:ペロブスカイト酸化物、パイロクロア酸化物、層状岩塩型酸化物、オリビン型、ナシコン型酸素酸塩
2. リチウムを中心とした新規電気化学デバイスのための物質開拓
- インターカレーション電極:オリビン型、スピネル型、層状岩塩型複酸化物
- 新規な反応機構をもつ電極:オングストロームからナノサイズの細孔を持つ遷移金属酸化物
- リチウムイオン導電体:チオリシコン、アルジロダイト型硫化物
3.薄膜モデルと理想電極反応場を用いた電極電解質界面における電気化学反応の解明
- PLDを用いたエピタキシャル薄膜合成
- X線回析、X線/中性子反射率測定法、硬X線光電子分光法(HAXPES)を用いた電池作動中の電極電解質界面の直接観察
- 界面現象を基としたリチウムイオン電池および全固体電池のための物質開拓
4. 全固体型電気化学デバイスの開発
- 非常に高いイオン導電率を持つチオリシコン型の固体電解質を含む全固体型電池の構築
- 様々な電気化学法を用いた電池パフォーマンスの評価
5.プロトンおよび水素を中心とした新規電気化学デバイス構築のための物質開拓
- ヒドリドイオン導電性酸水素化物:新規のイオン導電種および関連する電気化学、化学反応の開拓
- プロトン導電材料:中温域で高い導電率を持つ物質開拓
- プロトン吸蔵材料:遷移金属窒化物他
6. 酸素を中心とした新規電気化学デバイス開発のための物質開拓
- 低温作動下におけるモデルSOFC電極の構築および反応解析
研究室メンバー(2024年度)
- 教員 8名
- 研究員 4名
- 技術限定職員 4名
- 技術支援員 26名
- 派遣研究員 4名
- 事務限定職員 2名
- 事務支援員 1名
- 秘書 4名
- 博士課程 6名(うち社会人3名、留学生3名)
- 修士課程 7名(うち留学生2名)
- 学部生1名